鳥取市で国際女性デーの集い  女性が戦争や暴力の犠牲にならない社会を

 2013年3月17日付 鳥取民報 

 

 国際女性デーのつどいが9日、鳥取市で開かれました。
 歴史研究者の谷口肇氏が「ヒットラーと現代日本」をテーマに講演しました。
 谷口氏は、ナチスの台頭の背景についてベルサイユ体制(巨額の賠償金、植民地のはく奪、国土・資源の喪失、海外販路の喪失、軍備制限、工業地帯の非武装化)、世界恐慌、国債乱発によるハイパーインフレーション、周辺諸国の圧力などをあげました。
 それに対して、ナチスが大規模な公共投資事業(高速道路網・アウトバーンの建設、大衆車フォルクスワーゲンの開発・販売)で雇用を確保し、国内消費を活性化させて経済を立て直したことが国民の支持を得たことを紹介。
 同時にベルサイユ体制の打破、ユダヤ人攻撃など苦難の原因を単純化、マスコミをコントロール、民族主義を高揚、謀略や弾圧機関・部隊によって政敵・抵抗者を排除、独裁体制(ファシズム)を導入、軍事費を増大、領土・資源(カスピ海周辺の石油、ウクライナの穀倉地帯)を収奪するために対外侵略―することで国家の危機を打開しようとしたが、多大な被害と犠牲をもたらしたと批判しました。
 現在の日本の状況がファシズムの背景に近づき、独裁志向の勢力(戦後レジーム=日本国憲法下の民主的諸制度や教育の打破、マスコミの右傾化、公務員攻撃、大阪市の職員思想調査や教員に対する〝君が代〟口パク調査、集団的自衛権の行使、憲法改定と国防軍の創設)が台頭しつつあることを警告し、憲法9条を守るたたかいを呼びかけました。
 谷口氏は「戦争は人々の生活に必要なものをなにも産まず、消費するだけで戦争当事国になれば疲弊する」と指摘しました。
 つどいでは、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長のメッセージが紹介されました。
 潘氏は、性犯罪の犠牲者となった若い女性、教育を受ける権利を主張し銃撃された少女などこの1年を振り返り、「すべての女性と少女には、暴力を受けずに暮らすための基本的人権がある」「私たち(国連)は、虐待(暴行)を受けた女性たちの、そのことを理由とする処罰を許さない」と宣言。「紛争下では、敵に屈辱を与えるための手段として性暴力が多用されている」と指摘し、国連は紛争下の女性の味方だとのべ、「女性への暴力を終わらせるためのキャンペーン」への共同を呼びかけました。
 新日本婦人の会、鳥取医療生協労組、民主商工会などの代表が活動報告し交流しました。