鳥取県3会場で原発ゼロ集会  東電の妨害は許されない

 2013年3月17日付 鳥取民報

 

 鳥取県では、鳥取、米子、境港の3市で3・10原発ゼロ行動が取り組まれました。
 鳥取市では、100人が参加し、えねみら・とっとり共同代表の手塚智子さんが「エネルギーを選べば未来が変わる」と題して講演しました。
 手塚さんは、ドイツでは原子炉安全委員会が安全性に問題ないとしたが、倫理委員会の結論を優先して脱原発を決めたことを紹介。倫理委員会では、原発の大事故が原理的に発生しうることを前提に、①現在と未来の自然と人類に対する責任②原発を代替する技術の存在③民主主義に反する原発のあり方(核戦争、反対運動)。続けるためのコスト―が考慮されたと指摘しました。
 ドイツでは、再生可能エネルギーが総発電量の22%と原発の16%を上回って開発され、その5割が個人による発電であり、①創エネ(再生可能エネルギーによる発電)・省エネ②電力を自由化し、電力会社を選べるようにする③市民による発電・市民共同発電所の設立の三つの教訓を語りました。
 また、ドイツでは再生可能エネルギー分野(主に風力、バイオマス、太陽エネルギー)が、自動車産業をしのぐ大きな雇用の場に成長していることを報告しました。
 山上英明医師は、子どもの甲状腺検査の重要性を指摘。生協病院として相談体制をとっていることを紹介し、福島への支援を呼びかけました。また、原発が爆発した場合、放射性物質を体内に取り込む前にヨウ素剤を摂取することの困難さを訴えました。
 講演後、JR鳥取駅まで「再稼働反対」「大飯はやめろ」「島根も動かすな」と唱和しながらパレードしました。日本共産党の岩永なおゆき県書記長も参加しました。
 

米子市では、「福島原発事故から2年、さよなら島根原発 原発ゼロの安心な未来を! 米子集会」が開かれ、約120人が参加しました。
  会場の米子市文化ホール前広場には、テントが並び、それぞれの参加団体・個人が、原発に関する展示や食品の放射線測定、農産物やコーヒーの販売、シール投票などを行いました。
  ステージテントでは、参加者がそれぞれの思いをリレートーク。日本共産党の福住英行西部地区委員長は「福島原発事故はまだ『収束』とは程遠い。再稼働や新規建設などもってのほか。政府は原発ゼロを決断し、被災地の復興に全力をあげよ」と訴えました。
 また、地元で活動するミュージシャンが、原発に関する替え歌や、大山をテーマにした自作の歌などを披露しました。
 集会の最初と最後には、「原発ゼロまで、粘り強くがんばろう」と、餅つきをしました。

 境港市では、50人が参加し「東日本大震災早期復興・原発ゼロを求める」境港集会が開かれ、島根大学の上園昌武教授が「脱原発 再生可能エネルギー中心の社会へ」と題して講演しました。
 上園氏は、原子力規制委員会による「新安全基準」で原発の安全は保障されるか、原発なしでエネルギー・電気はだいじょうぶが、再生可能エネルギーの飛躍的普及は可能か、ドイツと日本とのちがいなどについて語りました。
 講演会後、水木ロードをパレードし多くの観光客が拍手や手をふって応えていました。