【11月10日付】県人権連が講演会  秘密保護法は自民憲法草案の先取り

 鳥取県地域人権運動連合は2日、憲法学習会を倉吉市で開きました。小畑隆資・岡山大学名誉教授が講演し、「現憲法下において軍事秘密法は許されない」と強調しました。
 小畑氏は、1989年に天皇が即位後朝見の儀で「皆さんとともに日本国憲法を守り…」と言ったのを、マスコミが「皆さん=国民」と報道した誤りを指摘。「皆さん=大臣、国会議員、公務員」(憲法第99条)だと強調しました。
 現憲法は、統治者に憲法を守ることを義務づけるが、自民党憲法草案は、国民に憲法を守ることを義務づけ、「憲法の性格を180度変え、国民のコントロールを外し、資本の自由化とともに権力の自由化を進めるものだ」と批判しました。
 秘密保護法案について、自民党憲法草案第9条の4項「国防軍の組織、統制及び機密の保持に関する事項は、法律で定める」を先取りするもので憲法違反と指摘。「何が秘密かも秘密で、秘密を知った裁判官も、秘密を知ろうとする弁護士も罪に問われ、裁判での審議が成り立たない。国民は、理由もわからずに秘密に関わったとして逮捕される。国会議員も秘密を追及できず、国民を代表する国会は国権の最高機関でなくなる」とのべました。