【10月18日付】佐治町で循環型社会めざすー地産地消で共同生活「たんぽり村まつり」

 鳥取市佐治町で10日~12日の3日間、循環型社会をめざして「たんぽり村まつり」が開催されました。たんぽりとは、川を掘って理想の場所をつくるイワナのこと。


 自然栽培の野菜、食材、調味料、自然食堂、オーガニック雑貨の店が並び、大分の半農シンガーが歌い、参加者で交流しました。


 実行委員長の幸田直人さん(33)は「自給自足の暮らしをしていても、田んぼの水路の管理など、地域が続かないと自分の暮らしも成り立たないと気づきました。


化石燃料に頼らなくても山には持続可能な資源があります。こういう暮らし(自給自足・循環型)の地域社会をつくっていきましょう」とあいさつしました。


 田中豊朗助役は「7年前にユータンして自然栽培で4種類のコメを作っています。この間、私の集落では2人が生まれ15人が死亡し、4分の1が空き家になり30軒弱になりました。人口が減って水道、農道、農地の維持管理機能を失うと集落が崩壊します。佐治の食、子育て、生活の魅力を感じてほしい」と移住を呼びかけました。


 「胡麻のアトリエ」の丸瀬和憲さん(30)は、胡麻に続いて自然栽培の野菜やコメ作りを始めました。胡麻は1㌶を耕作し、裏作に小麦(うどん用)、大麦(麦茶用)を作っています。コメは今年0・7㌶を耕作し、さらに借り受けて1・5㌶に広げる予定です。販売価格は玄米1㌔800円、白米1㌔900円。「年間でコメ代が1人5万円は高くないと思います。県内で30㌔なら送料無料で届けます。慣行農法で作っていた白ネギは卒業です。これからはコメと胡麻でやります」と語りました。


 森の幼稚園「すぎぼっくり」は、智頭町の森の幼稚園「まるたんぼう」の園児が増えたため(現在29人)、第2園として一昨年4月に開園しました。


 熊谷京子代表は「現在、園児が14人です。スタッフ3人と保護者の大人4人体制で保育をしています。開園は、月曜日から金曜日まで、午前9時集合、午後2時半終了で雨の日も雪の日も外で遊んでいます」と話していました。


 とっとり中部あおぞら自主保育の会「木とねっこ」は、今年5月に開園。4家族、園児7人で構成し、火・木・金の週3日、午前10時から1時まで親が保育をしています。


 幸田くみさん(37)は「3人の母親らが意気投合して始めました。雪の日でも外で遊べば暖かくなります」とのべました。