【1月10日付】鳥取市で電力自由化講演会 - 既存電力が送電を独占して支配

 鳥取市で12月11、12の両日、電力自由化の可能性と問題点についての講演会が開かれました。主催は鳥取地域エネルギー協議会準備会。2016年4月から電力が自由化され、誰でも電気を創り、売買できるようになります。


 市民電力連絡会の竹村英明会長が講演し、既存電力会社が発電会社と送電会社、小売会社を子会社化し、電力自由化の要である送電会社を傘下に治めるため独占的支配が続くと警告しました。


 FIT(固定価格買い取り制度)を負担しない小売会社が売るFIT再生可能エネルギー(FIT再エネ)は、再生可能エネルギーと認めない、小売会社が買えないようにFIT再エネをあえて市場価格にして送電会社に買わせ、小売会社が非FIT再エネしか買えないようにするなど、新電力が再生可能エネルギーを普及するうえで妨害になる制度が構築されています。


 さらに、新電力には30分ごとの需給計画、FIT負担金(3カ月後に交付)、再エネのほとんどが既存電力と契約済みで扱える再エネが極端に少ないなどの難題があります。


 FIT再エネも地産地消で送電会社から買い取れる例外も考案されていますが、小売会社が払う託送料金も家庭用は極端に高い問題もあり、新電力の経営を脅かしています。