【8月14日付】核兵器のない世界パンフー原推進で儲けたい財界

 原水爆禁止2016年世界大会パンフ「核兵器のない平和で公正な世界を」で「原発のない、安全なくらしを」の章が設けられ、元衆院議員の吉井英勝さんが質問に答えているので内容を紹介します。


 よくある質問で、原発は発電コストが安く、自然エネルギーはコストが高いという質問です。


 吉井氏 原子力発電の原価は9円/KWhで石炭火力の6・5円より高い。直接の費用(建設費、燃料費、運転維持管理等で公租公課、寄付金等を除く)は約32兆4400億円、バックエンド費用(使用済み核燃料再処理費用、放射性廃棄物処理・処分費用MOX燃料加工費、再処理工場解体費)は19兆円の見込み、研究・開発・地元対策費への国一般会計・特別会計からの支出14兆4161兆円で計約66兆円。1966年から2011年までの原発の総発電電力量は7兆1195億KWh。総コストを総発電力量で割ると9・2円/KWh。福島原発事故の賠償費用等を加えると10円以上になる。


 原発1基輸出で5000億円以上。送電網や変電施設などインフラ整備を含めて数兆円。輸出するためには、輸出先の国の原発を動かす技術者を育てるために、稼働実習、定期点検、検査機器の扱いなど、日本国内の原発を使って多数の技術者を養成することが必要で、そのための再稼働。電力、原発メーカー、鉄鋼など素材メーカー、メガバンクなど財界の中枢で原発利益共同体が構成され、原発輸出が安倍内閣の成長戦略の大きな柱になっている。


 自然エネルギーは、燃料費がかからず、二酸化炭素や放射能の心配がない、持続可能なエネルギーだ。