【5月21日付】共産党が山下芳生副委員長を迎えて演説会 自衛隊の憲法明記は制限なき武力行使への道

 日本共産党鳥取県委員会は13日、山下芳生副委員長・参院議員を迎えて鳥取市での演説会と境港市での街頭演説を行いました。大平喜信衆院議員、垣内京美衆院中国比例候補、鳥取市では、つかだなるゆき衆院1区予定候補、境港市では、福住ひでゆき衆院2区予定候補とともに、「野党共闘の勝利と党躍進で、鳥取から安倍政権退陣の審判を下そう」と訴えました。


 山下氏は、安倍晋三首相が憲法改悪に踏み込んだ発言をしたことについて「自衛隊を憲法に書き込めば、海外での無制限な武力行使に道を開くことになる。どの世論調査を見ても『9条は守れ』という声が『変えろ』という声の倍以上ある。国民の中で機は熟していない。変えるべきは憲法ではなく、自民党政治だ」と強調しました。


 航空自衛隊美保基地への新型空中給油機KC46A配備計画について「鳥取の空でオスプレイなど米軍機への危険な空中給油訓練を行うことになる。空中給油機やオスプレイは侵略のための兵器であり、美保基地を海外への侵略訓練の拠点にしてはならない」と批判しました。


 その上で、オスプレイの空中給油の危険性について、詳しく解説しました。搭乗員チェックリストで空中給油中に連結ホースが抜けなくなったら「連結ホースをギロチンよせ」と書かれていると指摘。

 

ホースがプロペラと接触すれば、「破滅的な損傷を引き起こす」と記載されていると強調し、沖縄の名護市で墜落、大破した事故について、その通りのことが起こったとのべました。


 また、「共謀罪」法案について「一般人の思想と内心が、犯罪に触れているかどうかの取り締まりの対象になる」と指摘しました。

大平氏は、憲法審査会で3人の学者から「集団的自衛権行使を可能にする安保法制は違憲」との答弁を引き出し、反対運動に火を付けたことを紹介。安倍首相が教育無償化を憲法改正の理由にあげたことに対し、法律で実現可能だと指摘し、「学費を引き上げ、奨学金を教育ローンにして若者を苦しめているのは、自民党ではないか」と批判しました。


 垣内氏は、大学に通う子どもの学費の高さを痛感しているとして、学費値下げ、給付制奨学金の大幅拡大で、お金の心配をせずに誰でも大学に行けるようにしたいとのべ、個人の尊厳を尊重しない憲法無視の政治を変えるためにも、比例での2議席確保を呼びかけました。


 つかだ氏は、中部地震や大雪被害にふれ、家屋の一部損壊に30万円が県から支給されるが、修繕に1000万円かかると言われた人もいるとして、空中給油機よりも被災者のためにお金を使うべきだと主張しました。


 福住氏は、島根原発の再稼働や空中給油機配備に反対し、大本の国政を変えたいとして、改憲勢力を少数に追い込むために野党共闘勝利を訴えました。


 演説を聞いた男性(30)は「300億円の空中給油機KC46Aをやめて、中部地震被災家屋1万5千戸に1戸につき200万円ずつ支援をというのは賛成です。軍事より教育にお金を使ってほしい。日本政府は、核兵器禁止条約実現に向けて(背を向けるのではなく)主導的役割を果たすべきだと思う。森友学園問題は安倍首相夫妻が説明責任を果たすべきだ」と話していました。