【11月5日付】選挙結果を受けて 元市長 野党共闘の推進力 共産党は力量を

 今回の総選挙は希望の党ができ、昨年の参院選以来の民進党との共闘が壊され、市民と野党の共闘に大きな困難がもたらされました。


 その中で、共産党が自前の候補を降ろして立憲民主党などに一本化した英断を高く評価しています。


 共産党は比例票が伸びず議席を減らしました。わが身を削って野党共闘を優先し、選挙区で1対1の構図をつくって立憲野党の議席を伸ばしたことを、広く国民に知ってもらうことが大事だと思います。


 安保法制容認、憲法9条改定にくみする、希望の党が野党第1党になっていたら、国民にとって悪い方向に行ったことは、まちがいありません。希望の党は政権だけが目的で、手段を選ばないやり方が国民から支持を得られなかったのだと思います。


 少数の野党がばらばらでたたかっても、自公に伍(ご)することはできません。安保法制廃止、立憲主義回復の原点に立ち返って安倍政権とたたかう野党議員が結集することが大事だと思います。


 共産党にも注文があります。比例票が伸びなかったという主体的力量の問題です。生活の場で身近な問題に取り組み、幅広い市民と結びついて要求運動を発展させ、地方議員の議席を積み上げて、力量をつけてほしいと思います。共産党が力をつけることが、野党共闘の推進力となるからです。


 また、野党共闘の基盤をつくるために、地方でも政策が一致する候補を推薦するなど、共闘をすすめることが大事です。


 身近な問題の一つとして島根原発2号機の再稼働が間近に迫っています。放射性廃棄物は持って行く場所もありません。中国電力が送配電を握るなど、電力の自由化も進んでいません。原発ゼロと同時に再生可能エネルギーを普及させる課題もあります。政権を代えなければ、これらの問題を解決することができません。共産党の躍進、市民と野党の共闘勝利を願っています。