【12月3日付】鳥取市と生健会が懇談 相談者威圧のステッカー・カメラの撤去を

 鳥取生活と健康を守る会(角谷敏男会長)は11月24日、鳥取市役所の生活保護の申請をする生活福祉課の窓口に「警察官立寄所」のステッカーが立てられ、防犯カメラ2台が設置されている問題で、市の担当課と懇談しました。


 市は中島陽一福祉部長、片山学生活福祉課長らが応対しました。


 片山課長は、2012年に職員に対する暴力事件が起こったために設置することにしたとして、「相談者によりそった対応と安心して働ける職場の両立をはかることが必要。カメラの映像は犯罪が起きたときに警察に提供するためで、何もないときには見ない。危機管理で犯罪への抑止力になる」と答えましたが、相談員の中で社会福祉士が少ない事実を認めました。


 参加者は「監視カメラだ。犯罪者扱いはやめてほしい。人権にかかわる」「他の部署にない警察官立寄所のステッカーがあるのは相談に来るなということ。威圧感を与えるので撤去してほしい」と訴えました。


 角谷会長は、行政への暴力に対する相談を受けている弁護士が「身の安全を守る対策はいろいろある。相談の受け方の専門的な技術はある」と、鳥取市の過度な対応を批判していることを紹介。「病院のケースワーカーは社会福祉士が当たり前だ。病院の相談室に防犯カメラやステッカーはない。(暴力などの)問題行動を抱えた相談者もいる」として、社会福祉士を増やす▽相談者一人ひとりの事情をつかんで対処する▽書籍「医療者のための暴力防止プログラム」などで学習する▽暴力事件を検証する―を要求しました。


 中島部長は「ケースワーカーの資質は十分とはいえない。書籍は購入して勉強したい。検証は必要」とのべましたが、ステッカー、カメラは撤去しないとしました。