【5月20日付】朝鮮半島に平和のきざし 問われる在日米軍

 4月27日。歴史的な南北首脳会談で、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長が、笑顔で手をとり合い、互いに軍事境界線をこえたあの生中継を、私も強い感動で見守りました。20年程前に訪ねた38度線。あの悲しい分断と対立の象徴だった大音量スピーカーは撤去され、北朝鮮は核実験場の5月中廃棄を発表したのです。


 署名された「板門店宣言」には、朝鮮半島の「完全な非核化」、朝鮮戦争の今年中の終戦宣言と恒久的な平和協定の締結、民族的和解と統一という大きな目標が書き込まれました。一歩一歩、互いの行動で検証しながら、必ず実らせる。それこそが現代の政治家の責務です。


 この劇的な動きは、在日米軍と安保条約の存在理由、米軍と一体に海外で武力を行使しようとする安保法制・戦争法、憲法九条改悪の暴走を、根本から問い直しています。


 いまこそ憲法九条を活かすとき。国際紛争を絶対に戦争にしない、軍拡の悪循環をやめ、拉致問題の解決を含め、北東アジア全体の平和をつくりだす主体的な日本外交への転換を強く求めます。


 それにしても情けないのが安倍政権です。これほど嘘にまみれ、恥を知らない政権がかつてあったでしょうか。異常国会の打開に全力をあげます。