【6月10日付】あつく・やさしく 大平よしのぶー我慢の限界超える岩国基地騒音被害

 米軍岩国基地への艦載機移駐計画は、3月末日に全機移駐が完了し、120機の米軍機が駐留する極東最大級の出撃基地となりました。その後2カ月の間、基地周辺の各地に通い、住民の皆さんからお話を伺っていますが、すでに我慢の限界を超えていた爆音被害が、さらにケタ違いのものとなっていることを肌身でも感じています。


 山口県周防大島町では、2人の小さな子どもを育てる若いお母さんが「この島で生まれ育ったけど、こないだのはこれまで体験をしたことのないような爆音だった。2日と続けばノイローゼになってしまうほどのひどいものだった」と話します。岩国市由宇町の景色の良い小高い丘の上に数年前に越してきたご夫婦のお宅に伺えば、到着するやいなや2機編隊、3機編隊と次々に目の前を米軍機が横切っていきました。「今日はこれでもう20機近く目撃した」と話すお父さん。


 お聞きした実態、自らの体験をもって、この間、毎週のように防衛省、中四国防衛局に出向き、抗議の申し入れをおこなってきました。担当者からは「米軍には最小限の影響にとどめるよう、最大限の配慮をおこなうよう求めている」とのこれまでと一言一句変わらない、あいかわらずの答弁。


 私「あなたたちがそう言っている間に、いま実際には『これまで体験をしたことのない』、『最大級の』被害が広がっている。北広島町ではこれまでの海兵隊の訓練に加えて、艦載機の訓練も目撃された。移駐完了後の訓練がどれほど激化しているかわかって言っているのか」


 防衛省「騒音測定器で毎月記録を取っている」


 私「この2カ月、どういう結果だったのか」


 防衛省「まだ出ていない」


 私「結局、把握していないではないか。実態を把握していないのに、どうして『最小限の影響にとどめるよう』求められるのか。無責任極まれりだ」――。


 岩国市、周辺住民の皆さんと心一つに、再び全身全霊をかけて、いよいよたたかうときだと決意しています。