【6月17日付】鳥取砂丘「砂の美術館」 砂像「ブリュンヒルドに謁見するシグルズ」

 鳥取市の「鳥取砂丘・砂の美術館」で、北欧の歴史、文化、文明、自然を砂で描いた砂像展が開かれています。


 アイスランドの神話に登場する英雄シグルズ(ジークフリート)の物語をつづったニーベルングの伝説をまとめた『ヴォルスンガ・サガ』。場面は、恋人であるブリュンヒルド(ここではアイスランド女王。ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指輪』では人間の戦争に介入し戦死者を選定する神格を持つワルキューレ)と謁見するシグルズ。シグルズは主神オーディンの子孫で、ブリュンヒルドはオーディンの娘。ブリュンヒルドはオーディンの命に逆らい、勝たせるはずの兜の男を殺害したため、オーディンの怒りを買い、神性を奪われたうえに地上に堕とされ、炎に包まれた岩山で甲冑を身にまとい長い眠りに就く(『指輪』ではジークムントの子=ジークフリート=を身ごもった彼の妹のジークリンデを逃がしてしまったため)。ブリュンヒルドはオーディンが予言した「恐れを知らない男」シグルズによって救出され、契りを結ぶ。ブリュンヒルドは、二人が結ばれることはないと予言し別れる…。