2018年原水爆禁止国民平和大行進(富山―広島コース)が9日、兵庫県から鳥取県引き継がれ、岩美町東浜で引き継ぎ式が開かれました。
引き継ぎ式では、たじま原水協の福井茂夫代表が「医療生協の医師の尽力で被爆者認定が豊岡だけで100人を超える。被爆者として苦しさが認定されたことが生きる力になっている」とあいさつ。
日本共産党の中井次郎温泉町議は、夢千代日記の舞台となった町で原爆に対する町民の関心も高いとして、「日本政府に核兵器禁止条約の批准を迫りたい」と語りました。
兵庫平和委員会の大森幹雄事務局次長は、20万人の人が集まる5月5日の岩国基地祭について、米兵は「軍事基地に家族連れでやってくる日本人はクレージーだ、信じられない」と言っていると紹介。米国に尻尾を振る日本の政治の異常さを示し、一刻も早い脱却を訴えました。
鳥取県側を代表して新婦人県本部の田村真弓事務局長が「故伊谷周一理事長の遺志を受け継ぎたい。昨年、ヒバクシャ国際署名を推進する県民の会ができて、知事も署名し、県漁連や自治体職員など、幅広い層に広がっている」とあいさつしました。
夜には、前夜祭が開かれました。
通し行進者の米山幸子さん(77)が平和行進に対する思いを語りました。
米山さんは38年間、神奈川県で保育士として障害児保育の仕事をしてきました。戦前の歴史を学び、「戦争になると戦力にならない障害者は真っ先に捨てられる」と知り、障害児を守るためには戦争を起こさないことだと思って、平和運動に身を投じる覚悟をしたと語りました。
戦後、中学校の教育で「歴史をつくるのは君たちだ。憲法に則った日本をつくるために、指針を持って生きるのだ」と教えられたと紹介。米海軍横須賀基地の原子力空母化に反対する住民投票条例制定の署名運動や神奈川みなみ医療生協支部の活動を報告しました。