【7月29日付】国民平和大行進が原爆の火参拝 原爆死没者を追悼

2018年原水爆禁止国民平和大行進(富山―広島コース)は15日、鳥取県湯梨浜町を出発し、原爆の火を県内で唯一保管している法林寺(同町松崎、真宗大谷派)を参拝して原爆死没者を追悼しました。


 法林寺は、住職の上杉宣章氏が2000年に阪神淡路大震災支援ボランティア団体「神戸元気村」代表の山田成雲和尚の呼びかけに応じ、神宮寺(長野県松本市)の原爆の火の分灯を受けました。


 上杉氏は、子どもたちの平和教育の場や題材になっていると紹介。「あなたと私の意見がちがい、お互いに正しいと主張し、それが集団になれば戦争になる。双方にとって『正しい戦争』になる。対話こそ大事だ。刃物は料理にも殺人にも使える」として、「殺すなかれ、殺させるなかれ」が仏の教えだと説きました。


 通し行進者の米山幸子さん(77)は、神奈川県では大船観音寺で原爆の火が保管されており、被爆者のよりどころになっていると紹介し、「鳥取と神奈川が一つに結ばれたような気持がします」と話しました。


 湯梨浜町役場の歓迎式では、総務課長が「みなさんとともに核兵器のない世界をめざしたい」とあいさつしました。