【9月16日付】鳥取県弁護士会が憲法シンポジウム 木村草太氏「改憲の焦点は集団的自衛権の是非」

 鳥取県弁護士会は9日、鳥取市で首都大学東京の木村草太教授を招いて、憲法シンポジウムを開き、約700人が参加しました。


 木村氏は、9条に自衛隊を位置づける改憲には①国防軍創設②集団的自衛権行使・安保法制下の自衛隊③専守防衛の自衛隊―の3パターンがあり、「自民党の9条改定案への国民投票は、安保法制と集団的自衛権行使の是非を問うものに他ならない」と警告しました。


 木村氏は「9条に自衛隊を明記しても現状と変わらいというならやる必要はない」「緊急事態条項の当初案の〝法律と同格の政令〟(※1)はなくなり、衆院解散時でも参院緊急集会で時限立法が可能で、現行と同様の法体系になり、導入の意味がない」と改憲の必要性を否定しました。


 (※1) 法律を政令で書き換えることが可能になり、「内閣が必要と認める場合は、刑事訴訟法を無効にして逮捕ができる」「内閣による逮捕は裁判権を行使してはならない」など、政令でなんでもできるため、法治国家でなくなるとの批判を受けての措置。


 国民投票法について、「国民の支持が薄い項目と支持が厚い項目を抱き合わせで投票に問うと、支持されない改憲案が通ってしまうので、項目ごとに投票するのが原則だ」と指摘しました。


 自衛隊の合憲性について、「政府は〝必要最小限度の実力であり、戦力にあたらない〟と解釈して合憲性を説くが、私は、憲法13条(生命、自由、幸福追求権の保障)を根拠に9条の例外措置として個別的自衛権=専守防衛=のみを行使する自衛隊の存在は合憲だと理解している」とのべました。


 県弁護士会の駒井重忠会長は、自民党改憲案について、「〝必要な自衛の措置〟を明らかにせず法律で決めるのは、法律を憲法の上に置くもので立憲主義に反する」として、県弁護士会として憲法の恒久平和主義を守るとのべました。


 日本海新聞の吉岡利固社主が「平和憲法を捨てはならない。米国中心の集団的自衛権を行使する〝普通の国〟になれば、国民主権は脅かされ、言論の自由もなくなる恐れがある」とのメッセージを寄せました。


 法律家をめざす女子高校生(18)は「国民投票に850億円もかかると聞いて驚きました。自分で調べて考えることが大事ですね」と話していました。