【9月16日付】鳥取市議の会が憲法講演会 憲法に自衛隊明記で制約が外れる

 「9条改憲NO! 平和憲法守る鳥取市議会議員の会」は8月24日、鳥取市で憲法講演会を開き、約40人が参加ました。房安強弁護士が「憲法9条と自衛隊」と題して講演しました。


 会を代表して挨拶した日本共産党の角谷敏男市議が「安保法制反対の活動をしてきた超党派の議員8人で会を結成し、活動しています」と紹介しました。


 房安氏は、自民党案9条の2の「自衛の措置」に集団的自衛権が含まれ、際限のない集団的自衛権の行使と海外派兵に道を開くものだと指摘。自衛隊を明記する改憲が通れば、「自衛隊の存在に強い民主主義的正当性が生まれ、市民の自由への制約、国防義務の付与の危険性が出てくる」と警告しました。


 これまでの「集団的自衛権の行使」は、ハンガリーやチェコスロバキアへのワルシャワ軍の介入やベトナム戦争などを見ても、大国による内政干渉の戦争であり、集団的自衛権の正当性すらないと批判しました。


 集団的自衛権の発動要件となる存立危機事態も、「密接国への武力攻撃」が「我が国の存立を脅かす」具体例が想定されず、政府の解釈しだいで「存立危機事態」になると指摘し、政府にフリーハンドを与えかねないと批判しました。


 自衛隊の違憲性を問うことで、国民は自衛隊に制限を加えてきたが、自民党案では、権限や規模に制約がなくなると強調しました。


 参加者は「アメリカに言われての改憲だ。自衛隊は米軍の補完部隊として使われる」「憲法9条に合った自衛隊にするべき」「国民投票は逐条でしてほしい。一括では困る」などと議論しました。