【12月9日付】人をモノ扱いして切り捨てる安倍政権 人間賛歌のナッパーズ 

                                 大平よしのぶ

 

「人は微笑み歌があふれる そんな街をここに求めて 痛み分けあい楽しさ分かち 歩いてゆきたい人間らしく」―11月22日、広島市内で「国鉄広島ナッパーズ スクラムコンサート」がありました。


 2時間半のステージのクライマックスは大合唱団による『人間の歌』。紹介したフレーズはその一部ですが、働く仲間、そして人間への限りない信頼を歌った歌で、私も大好きな歌の一つ。イントロだけでもう泣けてきます。


 その他にも、JR三江線の廃線をくいとめるためにつくられた応援歌『心を運ぶローカル線』や、戦争は決して許さない『ノーパサラン』、「あなた」との出会いに心から感謝を送る『もしあなたに出逢ってなかったら』など本当にアツくて、やさしい、感動あふれる圧巻のステージに元気をもらいました。


 国政に目を移せば、今年の通常国会で過労死遺族の会の方たちのうったえにも耳を傾けず、働く人たちの命と健康をおびやかす「働かせ方大改悪」を強行したのに続いて、この臨時国会では「時給300円」「週130時間労働」など外国人技能実習生たちが置かれている人権侵害ともいうべき深刻で違法な労働実態をほおったまま、受け入れを拡大する入管法改悪がねらわれています。


 日本人に対しても外国人に対しても、働く人たちをモノのように扱い、ボロボロになるまで働かせたあげく、「雇用の調整弁」としていらなくなれば簡単に切り捨てる、そんな仕打ちをこともあろうか政府が後押しし、障害者に対しては国の行政機関が率先して雇用率の水増しをおこない、彼らの働く場とその機会を奪ってきました。人間への信頼どころか、人を人とすら思わないこんな政権にこれ以上私たちの暮らしを託せるはずがありません。


 コンサートの3日後、偶然にも同じ会場で日本共産党演説会が。こちらも負けず劣らずの盛り上がりで、各候補者や市田忠義党副委員長のうったえに拍手と歓声が鳴りやみませんでした。二つの集会で培った連帯の力で来たるべき決戦、必ず勝ちぬきます。