【7月7日付】鳥取市の共産党演説会で藤田名誉教授 安倍政治進めるウソ・戦争・貧困化

 日本共産党の志位和夫委員長を招いて6月23日、鳥取市で開かれた演説会での鳥取大学名誉教授の藤田安一氏のあいさつが話題となっています。


 藤田氏は、政治が国民に対してやってはいけないことが三つあるとのべました。


 ①国民にウソをつくこと②国民を戦争に巻き込むこと③国民を飢えさせること―の三つです。


 三つの禁止事項は最低限守らないと、政権として失格だと指摘しました。


 翻って安倍政権について、「国民にウソをつくことは日常茶飯事だ」として、「(安倍首相は)息をするようにウソをつく」との民進党時代の蓮舫代表の言葉を紹介しました。


 例として、▽福島原発事故の汚染水は完全に制御されている(五輪誘致で)▽加計学園が国家戦略特区による獣医学部の新設を申請いている事実を2017年1月20日に「はじめて知った」=愛媛県提出の文書では、加計学園が獣医学部新設をめぐり、2015年2月25日に加計孝太郎理事長が安倍晋三首相と面会し、学園側の説明に対し、安倍首相が「新しい獣医大学の考えはいいね」と応じたとの記載があった=と紹介しました(その他に、自衛隊の南スーダンPKO「日報」の隠ぺい/「森友学園の公文書偽造/裁量労働制データのねつ造/毎月勤労統計の不正調査と実質賃金低下の隠ぺい/「老後資金2000万円不足」の金融庁報告書の否定/安倍首相の「19年度の年金給付額は0・1%増やした」=物価上昇率1%で実質0・9%減など)。


 その上で、「ウソつきは戦争の始まりだ」として、▽ベトナム戦争でのトンキン湾事件▽イラク戦争での大量破壊兵器の保有のウソをあげました(その他、安倍首相の「憲法9条に自衛隊を付け加えても今と何も変わらない」/「集団的自衛権は合憲」になったなど)。


 二つめに、安倍政権は「積極的平和主義」を掲げ、米国の戦争に自衛隊を参戦させるために、憲法を変えようとしていると警告しました。


 三つめに、国民の暮らしに責任を持たない政権だとして、「公的年金以外に老後資金が2000万円必要だから、自己責任で貯めろと言っている」ことを指摘しました。


 政府は「これ以上責任を持たないから、自分で株に投資してもうけよ(株で損しても自己責任。年金積立金の株投資だけでは株価を維持できなくなっているので、個人の資金も投資させたい)」と言うが、「何のために税金を払って国を維持しているのか。暮らせる年金は国民の権利だ=憲法25条の生存権保障=」と訴えました。

 次に、「それでは年金の財源はないのか」と問い、「大もうけしている大企業、大資産家は応分の負担をしていない」と指摘しました。


 大企業の内部留保は毎年(22兆~25兆円)積み上がり、450兆円になっているとして、▽大企業、大資産家への課税(高額所得者への課料=年収1000万円以下は保険料が年収の9%だが、年収1億円では年収の1%しかない=)▽200兆円の年金積立金の活用▽F35を147機など米兵器の爆買い、アメリカを防衛するためのイージス・アショアをやめるなど、5・2兆円の軍事費を削減して財源にすること―などをあげました。


 沖縄の辺野古新基地建設の強行についても、「国政選挙、県民投票で民意は示されている。何のための基地建設か。アメリカのためではないか」と批判しました。


 安倍政権の地域政策について、「地方創生とは名ばかりで大都市への大型投資をすすめている」として、オリンピックのための開発(競技場、道路)/リニア新幹線/カジノ構想などをあげました。
 年金を守り、暮らしと平和を守るためにも安倍政権を終わらせようと呼びかけました。