鳥取市9条の会と「平和と民主主義を考える連続市民講座」実行委員会は12日、憲法研究者である深田哲士氏を講師に市民講座を開き、約50人が参加しました。
憲法を守る活動を続ける深田氏は今年1月、「象徴としての日本国憲法」を著し、発行しました。塚田氏の憲法創案はいろいろ問題点が指摘されましたが、天皇制と軍隊としての自衛隊の孕む矛盾について問題提起しました。
まず、現行の日本国憲法が戦前の帝国憲法の「改正」であり、前文の前に上諭(法律などを裁可し公布する際の天皇の言葉)の文章があり、第1条で日本国の象徴、日本国民統合の象徴としての天皇が明記され、「人は皆生まれながらに平等である」という戦争、専制と隷従、圧迫と偏狭の歴史を乗り越えて到達した平和に生存するための人類の英知を侵害するものだと指摘。天皇が憲法上の国民から除かれ、不平等=「人の上(下)に人をつくること」=を容認し、差別を容認することになるとのべ、象徴天皇制を廃止し、共和制にするよう提案しました。
また、憲法と矛盾する自衛隊が軍隊として存在し、記念式典で天皇のために死ぬことを美化する軍歌「海ゆかば」を演奏し、侵略の象徴だった日章旗を掲げるなど、日本国の象徴=天皇=との親和性がある点を指摘。「すべての国が国際紛争を解決する手段としての戦争を禁止すれば、外交や交渉による平和的解決が全てとなり、軍隊は必要なくなる」と展望を語りました。
さらに、我々は気候変動による大規模災害を目の当たりにしており、再生可能エネルギーを基礎とした経済をつくらないと持続可能な社会にならないと強調しました。