【12月1日付】税金私物化許さず 被災者により沿うー大平よしのぶ

 季節は秋から冬へ移りゆく中、話題は「桜」で持ちきりです。政府主催の公式行事「桜を見る会」が安倍首相らの〝一大後援会行事〟と化していた問題。「功労・功績のあった方」を招待するといいながら、その実態は自らの支援者に税金で飲食を提供し、しかも予算などお構いなし、その3倍それ以上と際限なく使ってきたといいますから、彼らのその私物化ぶりはもはや底が抜けています。


 西日本豪雨から1年5カ月。また寒さがこたえる時期になってきました。広島県では災害で亡くなられた方が143人となり、そのうち34人は災害後さまざまなケアが行き届かず亡くなられた「関連死」。中には自ら命を絶った方までおられます。先日県の「こころのケアセンター」の職員に話を聞きました。「深刻な相談が増えている。国は3年で終了というがあと10年はこの体制が必要」だと。


 岡山県でも実態を伺いました。心疾患をかかえ被災にあったAさんは、移った先のみなし仮設住宅が水島工業地帯で空気が悪く肺の病気までも患い仕事を辞めざるをえなくなりました。中学生の子どもを持つBさんからは、子どもが今でもヘリコプターの音がすると当時がフラッシュバックし泣き出してしまうとのこと。被災地では、今なお被災者の命と健康が、生活や仕事が、一人ひとりの尊厳がおびやかされています。


 先日、岡山の皆さんと上京し、せめて病院くらいは安心してかかれるよう、被災者の医療費の窓口負担は国の責任で引き続き免除にせよと厚労省に申し入れました。しかし担当者は過去の災害との比較などいろいろ持ち出しつつ、最後は「予算には限りがありますから」と拒否。


 「お友だち」には青天井で大盤振る舞いする一方で、被災者には「予算の限り」を盾に我慢を強い、最低限の権利をも奪っていく。本当に許せない。悔しくてなりません。


 この怒り、必ず総選挙勝利に実らせねば。今年もあと1カ月。皆さん、元気にがんばりましょう。