【10月13日付】精神障害者家族会がシンポジウム 偏見なくし早期発見早期治療を

鳥取県精神障害者家族会連合会と全国精神保健福祉会連合会は9月10日、鳥取市で中国ブロック家族会の研修会を開きました。愛知県立大学看護学部の山田浩雅准教授が基調講演し、当事者、家族、教育関係者、支援者を交えてシンポジウムを行いました。


 山田氏は2022年度から高校の保健体育で精神疾患教育が導入されることについて、小・中学校でも早期に子どもたちが学ぶ必要があると強調しました。


 その理由について、▽14歳までに50%、24歳までに75%が発症する思春期の病▽生涯で4人に1人が発症する誰にでも起こり得る▽早期発見、早期治療で予後が良好。治療が遅れると障害が残るなど経済的負担、心身の負担が大きく、医療費が増大する▽正しい知識がないために差別・偏見が生まれる。差別・偏見が社会的支援(相談、医療)から遠ざける▽世界では日本で軽視されている予防活動を重視している―とのべました。


 先進国では、いじめや嫌がらせへの教育、偏見への対応、ストレスと対処法、自殺予防など6歳から学校教育でメンタルヘルスリテラシーが行われていると紹介しました。


 当事者の男性(48)は「できる、できないで決めないで、本人の夢を大切にしてほしい」と訴えました。