【4月19日付】鳥取市で気候変動講演会 気候変動の地元学を

 市民エネルギーとっとりは3月28日、鳥取市でオンライン形式の気候変動講演会を開きました。山陽学園大学の白井信雄教授が「気候変動の地元学」、気候ネットワークの伊与田昌慶氏がCOP25の評価をテーマに講演し、京都大学院生、ワイン生産者、温暖化対策担当の県職員が発言し、参加者と交流しました。


 伊与田氏は、今年以降の10年間は気候危機を乗り越えるために、世界の平均気温の上昇を1・5度以内に抑える最後のチャンスだと強調。日本の3大銀行が石炭火力への融資のトップ3だと指摘し、日本が石炭火力を推進するのは逆行していると批判しました。


 日本の二酸化炭素排出量削減が少な過ぎるとして、1990年比で英国が43・5%削減したのに対し、日本は2・5%だと述べました。


 白井氏は、二酸化炭素排出量削減の緩和策とともに適応策が必要だとして、長野県高森町での干し柿のカビ対策(加工技術の共有、共同経営へ)、岡山県備前市日生地区の漁業被害(高水温化でナルトビエイによるカキの食害が広がる)の調査などを報告し、住民主導の取り組みの重要性を指摘しました。


 ワイン生産者は、西日本の赤ブドウで赤ワインが造れなくなっていると報告しました。