前半戦の結果をうけて、県政記者会の求めに応じて以下のコメントを発表しました。
知事選では平井知事が2万票以上得票を減らす中で、推薦した岩永候補が全市町村で得票を伸ばして健闘し、県議選でも鳥取市区で市谷候補が前回の6位から今回の3位へ順位を上げ、米子市区で錦織候補が前回票を672票伸ばして議席を確保し、前進を勝ちとる事ができました。
全国的な躍進とあわせて、国政の暴走ストップと暮らし第一の県政へという訴えが共感をひろげた結果だと考えています。平和と県民の暮らしを守り、真の地域再生をすすめるため、引き続き全力を尽します。
2015年4月13日 日本共産党鳥取県委員会
委員長 小村勝洋
日野町では、佐々木求町議が前回票を43票増やし、順位も9から4に上げる大健闘で再選されました。
日南町では、久代安敏町議が無投票で再選されました。
日吉津村では、江田かよ村議と三島ひろ子村議が無投票で再選されました。
くらしと経済を立て直し、原発ゼロ、憲法が生きる鳥取と日本へ
いっせい地方選に向けて県民のみなさんに訴えます
―――2015年1月 日本共産党鳥取県委員会
昨年末の総選挙につづくいっせい地方選挙は、県民の毎日の暮らしと自治体の進路がかかった大切な選挙です。同時に、安倍政権の「暴走ストップ」「政治を変える」流れを地方からいっそう大きくする重要な機会です。
いのち、暮らし、日本と鳥取県の進路がかかった大切な選挙
――「暴走ストップ」「政治を変えたい」という願いを日本共産党へ
総選挙の結果、自民・公明両党が325議席を占め、第3次安倍政権がつくられ、首相指名後の記者会見で、安倍首相は自らの政治を「戦後以来の大改革」と称し、「賛否は大きく分かれ」「激しい抵抗」があっても、「引き続きこの道を真っすぐに進んで」いくなどとのべ、新たな“暴走宣言”をおこないました。
しかし、国民は、安倍政権に白紙委任を与えたわけでは決してありません。選挙後の世論調査でも、「憲法改定」や「アベノミクス」「「消費税10%」「集団的自衛権行使容認」「原発再稼働」など、安倍政権が進めようとしている主要な問題のすべてについて、国民の5割から6割が反対の意思を表明しています。
日本共産党は、総選挙で21議席に躍進させていただいた力を発揮し、安倍政権の「暴走ストップ」「日本の政治の五つの転換」を掲げ、国民のみなさんとの共同を広げ、公約実現に全力をつくします。そして、いっせい地方選挙でも、安倍政権の暴走ストップ、政治を変える流れを地方からいっそう大きくするために全力をつくします。どうか、「暮らしをよくしたい」「危険な暴走政治の流れを変えたい」という願いを日本共産党にお寄せください。
1.悪政と対決、くらしを守り、地域経済を立て直します
(1)国の悪政と対決してこそ、県民のくらしが守れます
県の基幹産業である生産農業所得は、2012年には1994年の62%にまで落ち込みました(年41億円の減少)。県民の所得も減りつづけ、この10年間で年40万円近く少なくなっています(1人当たり)。
その一方で、年金・医療・介護など社会保障の切り捨てが相次ぎ、長引く地域経済の低迷に消費税8%への増税が追い打ちをかけ、地方の疲弊がますます深刻化し、住民のくらしの危機が進行しています。
こうした県民のくらしと地域経済に、さらに壊滅的打撃を与えるのが、安倍政権による消費税増税路線、社会保障改悪、TPP推進です。いま、安倍政権は「地方創生」といって、疲弊した地方を再生するかのような幻想をふりまいていますが、くらしと地域を壊す悪政をすすめてきたことに反省はなく、実際は、新たに「周辺」部を切り捨てて再編する危険な中身となっています。
①消費税10%は「先送り実施」ではなく、キッパリ中止を
消費税8%への増税が、地域経済と住民のくらしに重くのしかかっています。安倍首相は増税を先送りしましたが、「2017年4月には“経済がどんな状況だろうと10%に引き上げる”」と明言しています。
いっせい地方選挙では、10%への増税を認める議員を選ぶのか、増税はキッパリ中止を主張する議員を選ぶのかが問われます。
「消費税は社会保障のため」といいますが、生活保護、年金、医療・介護などの社会保障制度は改悪につぐ改悪です。また、財政再建といいながら、富裕層や大企業には2兆円から5兆円の大減税――まさに、国家的詐欺です。
日本共産党は消費税に頼らない「別の道」を提案しています。①大企業・大資産家に応分の負担を求める税制改革と、②大企業の内部留保を活用して賃上げや安定した雇用をつくり、国民の所得を増やす経済政策をすすめれば、社会保障の財源をつくり、財政危機も打開できます。
②ブラック企業をなくし、賃金を引き上げ、人間らしく働ける労働のルールを
この10年、県内労働者の給与は、年間で52万円も少なくなっています。しかも、非正規雇用がふえつづけ、20代の47.6%が年間200万円以下の給与です。
日本共産党は、“生涯ハケン”や“残業代ゼロ”を押しつける労働者派遣法の改悪に反対します。派遣労働は臨時的・一時的業務に限定し、均等待遇や非正規の労働条件改善で正社員化の流れをつくります。
働く女性への差別を是正し、育児休業の改善、妊娠・出産による解雇や嫌がらせの根絶にとりくみます。
ブラック企業規制法・規制条例を提案し、若者を「使いつぶす」異常な長時間労働をただし、労働保険・社会保険への未加入をなくします。ブラックバイトをなくします。
中小企業への抜本的な支援と一体に最低賃金を大幅に引き上げます。
自治体が発注する事業で、生活できる賃金など人間らしく働くことのできる労働条件を保障する「公契約条例」を制定します。鳥取県自身が、正規の職員を配置すべきところを臨時職員で補充するなど、不安定雇用者を急増させています。これを改めます。
③TPPから撤退し、農業と医療、地域経済を守ります
TPP参加で日本の輸入関税が撤廃されると、鳥取県では、第一次産業178億円、第二次産業291億円、第三次産業303億円、合計772億円もの生産減少にみまわれ、雇用者所得は195億円も減ります(「生産、所得、雇用等への都道府県別影響」、土居英二・静岡大学名誉教授の試算)。さらに、TPPは食の安全や医療、保険など国民生活に直結し、主権をアメリカに売り渡す重大な問題を含んでいます。
日本共産党は、県民のくらしと安全、地域経済を守るために、TPPから撤退することを求めます。
農業を国の基幹産業と位置づけ、価格保障・所得補償を抜本的に強化し、食料自給率の向上をめざします。
国の中小企業予算を1兆円に増額。技術開発、販路拡大、後継者育成、円滑な金融など中小企業への支援を強化し、外形標準課税の適用拡大に反対します。
④社会保障の連続削減ストップ、社会保障の再生と拡充を
年金削減、後期高齢者医療保険料の2~10倍への引き上げ、国保料(税)の引き上げ、介護サービスのとりあげなど、社会保障切り捨ての暴走をやめさせ、再生・充実をはかります。
年金削減をストップし、年金を底上げする最低保障年金の導入など、“減らない年金・頼れる年金”に改善します。
医療費の窓口負担や国保料(税)を軽減します。後期高齢者医療保険料の値上げを許さず、差別制度を廃止します。入院患者の「追い出し」中止や医師・看護師の増員で「医療崩壊」を打開します。保険外治療の拡大や「混合診療」の解禁に反対し、国民皆保険をまもります。
特養ホームの待機者を解消し、介護保険料・利用料の減免をすすめます。
認可保育所の大幅増設で待機児童をゼロにします。
教育費の負担軽減・無料化をすすめます。有利子奨学金の無利子化、“返済不要”の奨学金を創設します。
⑤押し付けの「地方創生」ではなく、住民の立場にたった「地方再生」こそ
輸入自由化や大店法廃止などによる農林水産業や地元商店街つぶし、「都市再生」の名による「東京一極集中」などが地方を衰退させてきました。さらに、地方交付税を削減し、市町村合併へ追い立てたことも、住民サービスを後退させ、地域経済に打撃を与えました。その反省もなく「地方創生」といっても、“絵に描いた餅”です。
安倍政権は、企業の地方移転や地方移住の推進、子育て支援などで、「地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする」といいますが、他方で、地域経済を壊すTPPを推進し、労働者派遣法の改悪など低賃金の不安定雇用を拡大しようとしています。これでは、地方移住も、安心して子どもを産み育てることもできません。
しかも、社会保障と地方財政の削減は避けられないと、民間投資と住民の自助・互助でまかなうよう求めています。社会保障で掲げる「地域包括ケア」構想は、地域医療機関の再編縮小など安上がりの態勢にして、医療や介護から利用者を追い出すものです。
さらに、「連携中枢都市圏」をすすめ、周辺の市町村にある文化施設や福祉施設などの公共施設や行政サービスの拠点を都市部に「集約化」し、統廃合した施設は民間委託するなど、住民サービスを企業のもうけの道具にする計画です。これでは、周辺地域の切り捨てと住民サービスの後退が進み、地域の疲弊がさらに進むだけです。
この先には、さらなる市町村合併と「道州制」がねらわれており、自治体は住民からいっそう遠くなり、住民サービスも危うくなるなど、地方自治の変質・破壊そのものです。
日本共産党は、こんな「地方創生」の押し付けに反対します。地域活性化に自主的に取り組む自治体や地域を応援し、財源も保障して地方自治の拡充をはかるなど、住民の立場にたった「地方再生」をすすめます。
(2)「外需依存・呼び込み型」の開発や「イベント主義」では、くらしと地域経済はよくなりません――県民のくらしと地元中小企業支援で「地域循環・内発型」の発展にきりかえます
①くらしと福祉を守る自治体独自の仕事を切り捨てる冷たい県政
▼県民の所得が減りつづけているのに、市町村の国保料(税)が引き上げられ、払えない世帯が7~8世帯に1世帯。滞納世帯には「短期保険証」や「資格証」で診療を抑制し、「人間ドック」を受けさせないなどの制裁を課しています。市町村国保への県の応援を求めても、「法定外の支援は考えていない」と冷たい態度です。
そのうえ、税徴収担当職員の研修で「タイヤロック」や「インターネット公売」などの「差し押さえ」をあおり、県みずからも、不況で自動車税を滞納した自営業者の「児童手当」を差し押さえ、生徒の給食費や学費を払えなくする仕打ちを率先しておこないました(2013年3月29日)。
「こんな“血も涙もない”やり方は許せない」と家族や住民が立ちあがり、裁判所も「県のやり方は違法・不法」との判決を下しました。これを受けて知事も謝罪し、県の「滞納マニュアル」も改善されました。住民を負担増で苦しめ、「払えないものには制裁」という姿勢を、県内全市町村のあらゆる分野で根本から改めることが求められています。
▼灯油の高騰や大雪がつづくもと、低所得者向けの「福祉灯油」を求めても、「国のやり方を待つ」と拒否しました(2012年2月県議会、2014年11月議会)。
▼県被災者住宅再建支援制度から「一部損壊への助成」を廃止、障害者特別医療費の有料化、特別医療低所得者の入院給食費の有料化、一定の利用人数に達しない小規模作業所への補助金の廃止、運転免許証の交付・更新手数料の値上げ、出産分娩料の値上げ、各種証明等の発行手数料の値上げ、小規模作業所支援事業の廃止、18歳以上の障害者の入浴介助など生活支援を有料化、県立病院のセカンドオピニオン外来相談料(1万5千円)の新たな徴収、介護支援専門員の実務研修・更新研修費用の値上げなど、立場の弱い県民へのサービスを削り、公共料金を引き上げてきました。
身体障害者協会の作品展への補助を廃止し、腎友会が求めても透析通院交通費を助成しようとしません。
▼地域の中小商店への支援の面でも、商工会連合会・商店会支援員の削減計画(144名から112名へ32名削減)を推進してきました。「これでは丁寧な支援ができない」という声があがり、議会の決算審査でも指摘され、29名の削減でストップがかかりました。
これらは、国の方針には従順で、力の強いものにはこたえるが、“小さな団体”とは面談も懇談もしないし、その要求には冷たい平井県政の姿として、決して見逃してはなりません。
▼さらに、国がすすめる「官から民へ」の掛け声にのり、行政がやるべき仕事を民間に丸投げして「市場原理」にゆだねることも、各分野ですすめています。
派遣切りなどの離職者への就業支援を県の仕事から民間派遣会社「パソナ」に切りかえ、新規未就職者への就業支援も「パソナ」に委託したうえ、労働相談事業を委託から競争入札にするなど、県の雇用対策の責任を民間と非正規労働者に担わせています。就業支援事業を委託・競争入札にしているのは、鳥取県だけです。
消費生活相談事業は、非常勤職員をNPO法人にして市町村の相談に当たらせ、県の責任を放棄しています。
▼また、鳥取県は「子育て王国」をかかげていますが、新たにつくった「認定こども園に関する県条例」では、3歳以上児に対する給食の外部からの搬入を認め、認定こども園のクラス人数は、国いいなりに、30人(保育所並み)から35人と低い幼稚園基準にしてしまいました。
また、学童保育について、待機児童の解消、特別教室の間借りの解消、避難訓練などの改善・充実へ県の援助を求めても、「そういう議論は市町村議会でやっていただきたい」「学童保育料の軽減は、市町村のなかで十分解決できる」などと、県の支援を拒否しました。
▼こうして、県民要求に冷たい一方、県は450億円の基金(一般会計分)を貯めています。その他の基金を含めると約1017億円の基金(県民一人当たり全国4位、全国平均の2.6倍)を貯めています。
②「外需依存」「呼び込み開発」の破たん、「イベント主義」のムダづかい
鳥取県政は長年、「企業を誘致すれば県の経済や県民の暮らしが良くなる」などと、中海干拓・淡水化事業や「中海新産都計画」、「大山リゾート開発」などをすすめ、ばく大な税金を企業の来るあてのない工業団地造成や米子空港滑走路延長、鳥取港整備などにつぎこんできました。また、40億円をこえる補助金を提供したサンヨーはパナソニックに吸収されて鳥取から撤退し、3000名近い雇用が失われ、巨額の補助金がムダになりました。
▼「北東アジアゲートウェイ構想」にもとづくDBSクルーズ支援のみじめな破たん
平井県政は、鳥取県を「北東アジアのゲートウェイ(玄関口)」にして「環日本海時代をリードする」などと、DBSクルーズフェリーなど外国企業を支援してきました。
ところが、境港-韓国・東海港-ロシア・ウラジオストク港を結ぶ国際定期貨客船DBSクルーズへの財政支援は、当初予定していた3年間では黒字にならず、韓国が財政支援を中止しても鳥取県は支援しつづけ、5年間に約2億3200万円を補助(その他、航路利用促進のための経費が5年間で2億700万円、それ以外にも1.8億円で仮設ターミナルを整備)したものの、赤字は4.2億円に膨らむという惨たんたる状況です。
もともと、「北東アジアゲートウェイ構想」は、国土交通省自身がこの構想は「先行不透明」で、これを“成功”させるためには、貿易をおこなう荷主企業にリスクを背負わせるのでなく、自治体などの「幅広い支援」が必要といっていたもの――つまり、“自治体財政をつぎ込んでも、成功はおぼつかない”といっていた構想です。
これを「日本、韓国、ロシアを結ぶ夢のかけ橋」(絆)、「将来の鳥取県の経済発展の死命を制する」(自民)、「鳥取から北東アジアへの道を開く…大きな時代変革」(公明)などと礼賛し、DBSクルーズへの果てしない税金投入の道に引きずり込んできた自民党や公明党、民主党など県政与党の責任が問われます。
▼「サンヨー」や「ナノオプト」の撤退――企業補助金のあり方が問われています
また、誘致企業への補助金を全国トップクラス(1社最高50億円)にひきあげ(広島県は最高20億円。島根県は最高12億円)、外需依存と大企業支援をつづけていますが、ここにも大きな問題があります。
鳥取県はサンヨーに40億円、工業用水支援も含めた多目的の殿ダムに900億円を投入(工業用水道部分の建設費と事業費あわせて県負担は67億円)してきました。
ところが、三洋は補助金で建てた工場の一部をエプソン(現ジャパンディスプレイ)へ無償譲渡し、残った工場はパナソニックに吸収され、最大約3000名いた労働者も現在約200名で、三洋は売却されるのではとも報道されています。この過程で、労働者にたいし、「夫婦バラバラの配転」、「育休中の人にも県外配転」など家族を壊す違法まがいのリストラをおこない、雇用と地域経済が壊されました。
しかも、殿ダムは日量3万トンの利用を見込んだものの、利用は1万6千トンから1万トン、5千トン(現在)へと減りつづけ、欠損金が増えつづけています(25年度で累積23億円)。企業債67億円は、一般会計から返還していくことになっています。
また、高級電気スポーツカーを製造・販売し、800名を雇用するといって米子市に進出したナノオプトエナジーにたいし、県は土地購入費など3億円を補助。しかし、ナノオプト社は電気車いすに事業内容を変更したうえ、昨年10月末には全員退職。県は補助金のうち5000万円余の返還を求めても、いまだに返還されていません。
自民党や公明党、民主党などは、「ベンチャー企業への金銭的援助は危険」といいながら、「県が全知全能を傾けて幅広い支援を」(自民党)、「ええじゃないか」(民主党)などとナノオプト社への巨額の補助を後押ししてきました。民主党は、「しっかり議会がチェックして、その予算を否決すれば、こういう事態は起こっていなかった。きちんとチェックができなかったことについておわびを申し上げたい」(H26年6月議会)と表明せざるをえなくなりました。
▼「マンガサミット」がしめした「イベント行政」の表面の華やかさと中身の希薄さ
さらに、鳥取県を「マンガ王国」にするといって、H24年度、“マンガ博”に10億円を投入したものの、波及効果は上がらず、包括外部監査から「補助金の過大交付」、「収支決算書に内訳がない」、「証拠書類のチェックが甘い」など問題が多く、「県民の賛同を得ているとは言い難い」「事業継続の是非の議論を十分に行う必要がある」と指摘されるありさま。しかも、“国の制度で活用できるものは活用する”と、東日本大震災からの「復興予算」のうちの4300万円を「マンガ博キャラバン隊」に使ったことがマスコミにもとりあげられ、全国的にも問題になりました。
これらの指摘を受けて、「指摘事項については真摯に対応して適正な事務処理に努め」、「今後は、まんがの産業振興にシフトする」と表明。米子アルファビルを3579万円で改修して拠点にしましたが、入居企業2社が撤退、1社が縮小。家賃を300万円助成している「スター」は雇用ゼロ、「ガイナックス」は8名全員解雇し、新会社米子ガイナックスが5名を再雇用。また、「山陰コンテンツビジネスパーク協議会」に対し、補助金・事業委託費合計785万円、まんがアンテナショップ東京秋葉原倶楽部家賃・運営費2721万円を支援していますが、入場者数もカウントせず、「10年スパンで考えれば効果が出る」(県の決算資料)とズサンで無責任な態度です。
県決算資料で「意義の十分な説明が必要」としながらも、「マンガ事業」に25年度3.1億円、26年度2.5億円をつぎ込んでいます。
日本共産党は、県政のゆがみとムダづかいをただし、県民のくらし第一・中小企業への支援強化で「地域循環・内発型」発展の道に切りかえます
①住民のくらしと福祉を良くする仕事に最優先でとりくむ
日本共産党は、県政のゆがみとムダを正し、くらしと福祉、子育て・教育最優先の県政づくりに全力をつくします。また、県民サービスを削って貯めた452億円の基金を県民のくらし・福祉の充実に生かします。
高すぎる国保料(税)を引き下げ、保険証取り上げや強権的徴税を中止し、医療を受ける権利を守ります。
介護保険料、利用料の軽減、特養ホームなど介護基盤整備をすすめます。
障がい者特別医療費無料化の復活、透析患者の通院交通費への支援、障がい者工賃直接支援制度の創設など、障がい児・者の社会参加の平等と人権を保障します。
②地域に根ざした中小企業、農林水産業、地場産業を応援し、内発型・循環型の地域振興策で、仕事と雇用をおこします
▼「中小企業憲章」と「小規模企業振興基本法」にもとづいて、「社会の主役として地域社会と住民生活に貢献」(中小企業憲章)する存在として、中小企業のがんばりが生かされる経済政策に転換します。
住宅リフォーム助成、商店リフォーム助成、トライアル発注、官公需など、中小企業に仕事を増やします。
環境・福祉など、社会的ニーズにこたえた中小企業の製品開発・販路開拓などを支援します。
中小企業の財産である人材育成を支援します。経営者・団体間の交流を支援します。
▼市場まかせの米価政策を転換し、米価の暴落をおさえ、生産と価格の安定をはかります。梨の価格・所得補填のために県の制度をつくります。
「続けたい人やりたい人はみんな担い手」と位置づけ、現に農業に従事している農家を可能なかぎり多く維持できるようにします。また、集落営農や専業の大規模経営に対しても、機械・施設を導入・更新する際の助成や低利融資、実務や資金管理、販路確保への支援を行います。新規就農者を増やす特別の努力を注ぎます。
BSE全頭検査を復活し、県産牛肉の安全を確保します。保育所米飯給食への支援や福祉・外食産業での県産食材の活用で地産地消を拡大します。
▼森林所有者と素材生産業者、製材業者、大工・工務店などが連携して、地域の実態に即した森林資源の循環システムを構築するとりくみを支援します。
地形や自然環境に配慮した林道・作業道の整備など生産基盤の整備をはかります。
公共建築物や住宅、道路施設、土木事業等への国産材の利用を広げます。
▼漁船の燃油代にたいし県の上乗せ補填を求め、沖合底曳き船の造船支援制度を創設します。
③若者が希望のもてる鳥取県へ
子どもの医療費窓口負担無料化と対象年齢の拡大、保育料の軽減・無料化への支援は中山間地域に限定せずすべての地域を対象にして第一子から軽減、認可・公立保育所の増設、学校給食費の軽減、学童保育の増設と保育料の軽減、少人数学級の維持と拡大、教員の増員など、子どもの健やかな育ちを支えます。
高校通学費への補助制度をつくります。
返済不要の給付制奨学金制度を創設し、延滞金を廃止します。
ブラック企業・ブラックバイトを規制し、若者が「人間らしく働けるルール」を確立します。
若者・子育て世代への家賃支援制度をつくります。
2.島根原発再稼働ストップ、豊かな環境を守ります
鳥取県西部の大部分は、島根原発からから半径30㎞~80㎞圏内に入ります。いったん事故が起これば宍道湖・中海をはじめ県土が汚染され、鳥取県のまちと文化、生産と生活への大打撃が想定されます。
昨年5月21日、福井地裁は大飯原発3、4号機の「再稼動差し止め」の歴史的判決を出しました。人の生命を基礎とする人格権をもっとも重視し、「これを超える価値を他に見いだすことはできない」と強調。人格権と電力の安定供給やコストの問題をてんびんにかけた電力会社側の主張を厳しく退けた画期的判決です。
いまさに、原発ゼロの政治決断で安心・安全の地域づくりに転換することが求められます。
①安倍政権による原発再稼働を許しません
安倍政権は、福島原発事故の危機的な実態と痛苦の教訓をかえりみず、原発を「重要なベースロード電源」とするなど、原発を将来にわたって存続させ、原発の再稼働に向けた暴走をはじめています。
鳥取県は中国電力による「新規制基準適合審査」に対して態度を保留し、申請を認めてしまいました。知事のいう「ゆるやかなエネルギー革命」という立場からの条件闘争では、原発から抜け出すことはできません。
県議会も、「島根原発1号機・2号機の再稼働見合わせと3号機の建設凍結を求める」陳情(2011年11月議会)にたいし、日本共産党と他の1議員を除いて「研究留保」をつづけ、事実上の不採択にしようとしています。
原発マネーに無縁な日本共産党の躍進こそ、安倍内閣と電力会社の暴走をストップさせる力です。
②島根原発は廃炉に
福島原発の大事故から4年になろうとしていますが、いまでも12万人をこえる人たちがふるさとに戻れず、避難生活を余儀なくされています。事故の収束もできず、原因究明もできていません。こんなもとで、原発再稼働など論外です。島根原発が大事故をおこした際の米子市、境港市の避難計画も、真に実行性あるものではありません。
日本のすべての原発が停止して1年3ヵ月がこえました。日本社会は、「原発ゼロ」でも立派にやっていけることが証明されています。原発をそのまま廃炉にすることこそ合理的で現実的な道です。
日本共産党は「再稼働反対の一点」で共同を広げ、「原発ゼロ」を鳥取から発信します。
③自然エネルギーの開発・普及への支援を強化します
自然エネルギーの思い切った普及と低エネルギー社会への転換に力をそそぐことこそ、政治がとるべき道です。
再生可能エネルギーの導入は新たな産業と雇用を創出し、地域経済を活性化させます。太陽光・熱、風力、小水力、地熱、バイオマスエネルギーなど地域の自然エネルギーの利活用は地域に優先権をあたえるようにし、市民と中小企業の自然エネルギー利活用への支援を抜本的に強化します。
④産廃処分場建設は中止します
平井知事は、県関与の産廃処分場建設推進に舵を切り、産廃処分場建設推進のため県が設置した「環境管理事業センター」に24年度までの10年間で2億2100万円を投入、退職県職員を派遣するなど体制を強化し、1万5千筆を超える反対署名(昨年9月時点)が提出されているにもかかわらず、今後、処分場建設に約50数億円(うち2/3の35億円が県費)を投入する計画です。
いま、全国的にも産業廃棄物は減少傾向で「産廃の奪い合い」が起きています。鳥取県でも多くの業者が必要ないとしていました。しかも、当初、搬入は「県内の産廃だけ」(住民説明会)といっていましたが、他県の産廃も県内で中間処理されれば“県内の産廃”と評価し、他県の産廃も受け入れることを表明しました。
日本共産党は、大山のふもと、「名水100選」に選ばれた米子市淀江の水と住民の安全を守るため、住民のみなさんと力をあわせ、産廃処分場建設に反対します。
⑤中断している堤防開削で、豊かな中海を復活します
国がすすめた中海干拓淡水化事業は、住民運動によって中止となりました。淡水化事業で設置された堤防開削や窪地埋戻しなとで元通りの潮の流れを回復させ、豊かな中海を取り戻すことは、米子市民をはじめ県民の願いです。
片山前知事が「元に戻すのがエチケット」として、島根県知事と話し合い、堤防のうち一部が開削されたことは住民運動の成果です。同時に全面的な開削は今後の課題とされました。いまだ環境は回復していません。「(森山・大海崎)両堤防の開削が必要」という発言(副知事だったときの平井知事の発言)のとおりに、国や島根県と堤防開削の交渉を正面からおこなうときではないでしょうか。
3.憲法を守り、平和な日本と鳥取を
①「海外で戦争する国づくり」を許しません
アフガン・イラク戦争のような海外の戦争で、自衛隊が米軍と肩をならべて戦争を行う――これが、安倍政権が「閣議決定」した集団的自衛権行使の正体です。
日本共産党は、集団的自衛権行使の「閣議決定」を撤回させ、日米ガイドライン再改定、関連法制改悪など、「閣議決定」の具体化を中止させます。
秘密保護法の廃止。武器輸出の拡大や海外派兵装備などの軍拡に反対し、軍縮に転換します。
北東アジアには緊張や紛争の火種がありますが、それに軍事で構えたら、「軍事対軍事」の悪循環におちいるだけです。日本共産党は、東南アジアで実現している“紛争を話し合いで解決する枠組み”を北東アジアにも拡大する「北東アジア平和協力構想」を提唱しています。
②県内での米軍低空飛行訓練や美保基地での米軍飛行訓練の中止を求めます
米軍機・オスプレイの飛行訓練の中止を求め、騒音測定器の設置で監視体制の強化をもとめます。
美保基地の強化(C2輸送機配備)や米軍利用に反対します。
被ばく70年、全自治体非核宣言の県として、核兵器廃絶を求めます。
4.「対決」「対案」「共同」で政治を変える日本共産党
(1)安倍暴走政治にモノがいえない県政と自民・民主・公明「オール与党」県議会
▼平井知事は、「秘密保護法」「集団的自衛権」「消費税増税」「TPP」「労働者派遣法改悪」など安倍政権がすすめる国民無視の暴走政治に対し、「国が決めること」と、まともに中止や改善を求めることをしません。
憲法学者の小林節氏は、「地方自治を分担している者が国政事項の安全保障を語るなら国会議員になってから言えと言う意見があったが、…国民の一部が市民、集団的自衛権行使は今後、日本人が海外で戦死する可能性を受容することにほかならない。…これはすべての国民にとって重大な関心事であり、特に地域住民の幸福追求に直接的な責任を負っている首長にとっては当然の政治的関心事」(2014年9月23日、日本海新聞)と指摘します。
▼県議会も、日本共産党以外の自民・公明・民主などの会派は、県民が提出した「集団的自衛権撤回」、「消費税増税中止」、「医療介護法撤回」の請願や陳情をことごとく否決しています。そして、県民サービスを削り、外需依存・呼び込み型の開発やイベントに巨額の県費をつぎ込むことに賛成するなど、県民の立場で県政をチックする役割を投げ捨てています。
さらに、海外視察をいまだに継続。一般質問とは別に行われていた予算をチェックし正す「質疑」を一般質問のなかでおこなうよう事実上廃止し、一般質問も30分から25分に短縮し、所管常任委員会の発言を制限するなど、議会の役割を自ら縮小しています。
その一方で、23年度には職員給与を3億2100万円削減しながら、議員報酬はカット率引き上げなし。共産党は公明党や一人会派の議員と共同で削減提案をしましたが、自民、民主などは否決。26年度の期末手当の割合について、日本共産党は職員並みにするよう求めましたが、他の会派は賛同せず、知事や議員は職員より高い比率の期末手当を受け取っています。
(2)住民の立場で、はっきりものを言い、しっかり働く――日本共産党の"3つの値打ち"
日本共産党県議団は、安倍暴走政治に真正面から対決するとともに、県政のゆがみやムダづかいにメスを入れ、県民要求実現へ具体的な提案をおこない、知事が「できない」と拒否する場合も、住民のみなさんとの連携した運動をねばりづよくすすめて一歩一歩と県政を動かすなど、かけがえのない役割を発揮してきました。
①「対決」――間違った政治に立ち向かう
日本共産党は、自民党安倍政権の危険な暴走と真正面から対決して、国民の利益のためにたたかいます。県議会で、毎議会討論をおこない、議案の問題点をただし、県民の目線で県政をチェックする機能を果たしているのは日本共産党だけです。
▼ダントツの発言回数(H23年6月~H26年11月議会)
◎鳥取市区――市谷50、砂場23、谷村17、銀杏16、浜崎15、濱辺15、坂野12、藤縄10・前田10(途中から副議長)、野田6(途中から議長)、山口5。
◎米子市区――錦織47、森17、内田16、沢16、浜田15、稲田10(途中副議長)、斉木7。
▼県政のゆがみを正す唯一の党
サンヨーやナノオプト、DBSクルーズなどへの巨額の補助金をただし、企業に社会的責任を果たさせよと追及しているのは日本共産党だけです。
▼「児童手当」差し押さえは許せないと、国・県を動かす
県税の徴収を振りかざし、児童手当まで差し押さえる――こんな“血も涙もない”やり方は許せないと立ち上がった人たちと力をあわせ、国会と連携して県議会で追及。財務大臣は“児童手当を使えない状況にすることは禁止”と表明。裁判所も“県のやり方は違法・不法”と裁定。児童手当は本人に返還されました。
県立病院の不当な差額ベッド料の徴収を指摘し、全ての事例を調査させ、780万円を患者に返還させました
②「対案」――具体的提案で改善をかちとる
日本共産党の立党の精神は、「国民の利益を守る」こと。この立場から、くらしや地域経済を一歩でもよくするために具体的な提案を行いその実現のため奮闘しています。
▼企業立地補助金を県内企業が使えるよう改善
企業立地補助金が実際に雇用拡大に役立っているかチェックすることと、県内中小企業が使える制度に改善することを提案。2010年2月以降、県内中小企業に66件・約21億円が補助され、雇用が470人ふえました(2014年3月末現在)。
▼30人学級を小・中学校全学年に拡大
30人学級の拡充をねばりづよく求め、小学1・2年生30人以下、中学1年生33人以下、小学3~6年生と中学2・3年生が35人以下学級に前進しました。
▼現場の声をよく聞いて
現場の声をよく聞くことが、共産党議員の力。農地災害対策予算の増額、看護師の修学資金の返済を妊娠・出産や育児(3歳未満まで)で退職中は猶予できる制度などが実現しました。
和牛飼育農家の「安価でおいしい和牛を提供したい」という声を聞いてドライエージング(乾燥熟成肉)施設整備への支援を提案し、実現しました。
県の施設の保守点検業務などの県の業務委託について、低入札価格防止のルール作りが実現しました。
昨年、学校給食の牛乳が県内業者から大手企業の牛乳になり、米子市の子どもさんや親から「おいしくなくなった」という声があがりました。日本共産党は、県内業者の牛乳に戻すために、すぐに市、県に要請。この4月から地元業者の牛乳に戻ることになりました。
③「共同」――党派をこえて力をあわせる
安倍政権の暴走の一歩一歩は、国民との矛盾を広げ、国民のたたかいを呼び起こさざるをえません。日本共産党は、一致する切実な要求にもとづく「一点共闘」をあらゆる分野で発展させ、日本の政治を変える統一戦線をつくりあげるために奮闘しています。
▼米軍低空飛行訓練を止めよ
「突然山の間から出てきて超低空で飛行。それが反響して轟音。まさに音の暴力だ」―。若桜町長や日南町長の要望を聞き、中四国防衛局に「米軍機の超低空飛行訓練は中止を」「せめて、騒音測定器の設置を」と申し入れ、知事も国に要望するようになりました。
▼若者を使い捨てるブラック企業を告発
広がる非正規や低賃金、ブラック企業――この間、市谷議員、錦織議員がとりくんだ「若者働き方アンケート」には、深刻な労働の実態や切実な声が多数寄せられています。
その実態や声を県や鳥取労働局に届け、「人間らしく働けるルールを」とがんばっています。
「対決」「対案」「共同」で一歩一歩政治を変える日本共産党に大きなご支援をお寄せください。
【プロフィール】
◯1968年生まれ、47歳。
◯鳥取西中、鳥取西校、鳥取大学
教育学部卒。
◯教員、病院勤務の後、日本共産
党に勤務。
◯党中央委員、県副委員長。
◯県議2期。
◯鳥取市西品治在住、家族/夫と
1女
【プロフィール】
◯1952年、島根県津和野町生まれ。
◯米子2中、米子西校、京都産業大
学経営学部卒
◯クリーニング店チェーン経営後、
米子市議2期。
◯県議2期。
◯米子市富士見町在住、同居家族/
次男夫婦、孫3人